平素より,内部障害専門部会の活動にご協力いただきありがとうございます.
本年度当班は,内部障害に関わる資格の紹介をさせて頂きます.
皆さんのスキルアップ,学習の一助になれば幸いです.
詳細は 下記URL参照下さい.

【紹介資格】
3学会合同呼吸療法認定士

【資格概要】
3学会合同呼吸療法認定士認定委員会
一般社団法人 日本胸部外科学会
一般社団法人 日本呼吸器学会
公益社団法人 日本麻酔科学会
 近年、患者の高齢化が進むと共に、めざましい医学の進歩は高度医療の適応をますます広げており、その結果として重症患者管理の必要性と頻度もとみに増加してきています。
 このため、重症患者管理の大きな柱のひとつである呼吸療法の重要性もまた、ひとしく認識されています。
 すなわち、吸入療法、酸素療法、呼吸理学療法及び人工呼吸などの呼吸療法は、今や日常の重要な治療手段のひとつとして広く普及が望まれています。
 このような背景があるにもかかわらず、各医療施設の共通の悩みとして、これら呼吸療法の実際に精通した医療要員の不足があげられ、このことが呼吸療法普及の大きな障害となっています。
 3学会合同呼吸療法認定士認定委員会が創設した「3学会合同呼吸療法認定士」認定制度は、臨床工学技士、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士の中で、それぞれの職種において呼吸療法を習熟し、呼吸管理を行う医療チームの構成要員を養成し、かつそのレベルの向上を図ることなどを目的としています。
 呼吸療法という範囲の広い診療領域を学んでいただく上で、2日間の講習会が十分であるとは考えていません。しかし、毎日忙しい業務についておられる方々に長期間の講習会や実習を義務づけることは困難であることに加えて、呼吸療法は一生の勉強であり、むしろ認定士になることで呼吸療法に関心をもち、理解し引き続き長く勉強していただくことが大事だと考えています。
 呼吸療法チームにおける一員としてその能力を発揮するためには、呼吸療法の目的、理論、治療の実際などについて高度な専門知識が必要であります。
 認定後は5年毎に認定の更新を行うことになっています。また、認定を更新するための最低限の条件(学会・講習会等の出席、論文発表など)も付与されており、生涯教育の促進を図るものです。

【資格認定団体】
3学会(一般社団法人日本胸部外科学会、一般社団法人日本呼吸器学会、公益社団法人日本麻酔科学会)【受験資格,試験料等の詳細】
下記URLからご確認下さい.
https://www.jaame.or.jp/iryo/kokyu/apply/apply.html

【ホームページURL】
詳細は「https://www.jaame.or.jp/iryo/kokyu/」のHPでご確認ください。

 

【取得者よりコメント】
島根大学医学部附属病院 リハビリテーション部 錦織航さん

1.なぜこの資格を知ったのか?なぜ取得しようとしたのか?
急性期病院に就職し、とても感じたことは理学療法を行う上で患者さんのリスク管理を行う大変さと重要性でした。当たり前ですが、1患者1疾患ということは稀で、複数の疾患を抱えておられる方など様々です。その中でもCOPDや間質性肺炎など何らかの呼吸器関連疾患を呈している方、また呼吸器関連疾患でなくても超急性期や術後の患者さんには無気肺・肺炎といった合併症の発生や、酸素療法や人工呼吸器管理など多くの呼吸理学療法に関する知識が必要となります。しかしながら、養成校で学ぶ知識だけでは足りず、日々の臨床は不安な毎日でした。そこで、諸先輩方が取得されている『3学会合同呼吸療法認定士』という資格を知り、呼吸療法に関する知識を深めることで患者さんの命を守ること、日々の臨床をアップデートするために取得することを決めました。

2.取得したらよかったことは?
呼吸療法に関する様々な知識を得られるため、患者さんのリスク管理や呼吸理学療法を進める上でとても自信に繋がります。高齢化や疾患が多様化している現代では理学療法士を続ける上でとても必要な資格に感じております。特に私が務めている病院では上記にも示したように超急性期であり人工呼吸器のついた方や、術後の方などに携わることも多くありますので資格内でも超急性期分野も網羅されており、とても臨床に役立ちます。

3.今後取得しようとしている方にコメントを!!
超急性期から在宅・維持期など、どの病期においても必要な知識であり、持ち合わせていると必ず役に立つ資格かと思います。勉強は決して楽とは言えませんが、取得後は必ずご自身の日々の臨床に役立つものですので頑張ってください!!