このページでは、日本理学療法士協会や島根県理学療法士会の仕組みや、理学療法士としての専門技能向上やキャリアアップ、地域貢献への士会活動の活用方法についてご紹介します。

日本理学療法士協会・島根県理学療法士会への登録はこちら

*日本理学療法士協会HPへ移動します

 



 

協会・士会の仕組みと登録方法

公益社団法人日本理学療法士協会、一般社団法人島根県理学療法士会は「職能団体」とされる組織です。

【職能団体とは?】

職能団体(しょくのうだんたい)とは、専門的資格をもち様々な業務に従事している者による、それぞれの専門性の向上や専門職としての待遇や利益を保持、改善するための組織です。

 職能団体としての協会・士会が国、県との窓口になり科学的根拠に基づく専門性や社会的価値による調整を行う事により、医療保険や介護保険、また様々な分野での私たちの活動が保障されています。故に、専門職として職能団体に所属することは、非常に重要な事と考えられます。

 公益社団法人日本理学療法士協会と一般社団法人島根県理学療法士会は組織や会計を別にする独立した法人です。しかしながら、理学療法士のための職能団体ですのでお互いが密接に関連しながら活動していますので、会員管理や研修制度などを協働して運営しています。

 このため、協会・士会への入会は「同時入会」となります。入会方法の詳細はこちら(日本理学療法士協会:入会案内)からアクセスしてください。年会費は年間18,500円(月あたり:約1,500円)です。この年会費には日本理学療法士協会年会費(11,000円)と島根県理学療法士会年会費(7,500円)が含まれ、それぞれの活動費に充当されます。

 

地域貢献・キャリアアップに向けた士会活動の活用方法

 理学療法士の就職、キャリアアップは地域によっては就職の枠が見当たらないなど厳しい側面があり、以前ほど「様々な業態の職場で経験を積む」などの融通が利きにくくなっているのが実情です。

 士会活動は、基本となる所属施設での業務から離れた活動でもあり非常に自由度が高いのが特徴ですので、この自由度の高さをスキルアップやキャリアアップに活用する事が可能です。

コラム【キャリアアップに必要なこと 〜プランド・ハップンスタンス(計画的偶発性)理論〜】

 

 キャリアとは、専門職としてどんな歩みを重ねていくかを考えることで、リハビリテーションが「相手らしい人生を支える」ように皆さんにとってとても大切な事です。島根県理学療法士会は「あなたの“大切”を彩る」というミッションの元、会員の皆さんのキャリア形成も応援しています。単純に専門家として知識を高めていく事だけがキャリアアップではありません。皆さんの充実した人生の柱の1つとして理学療法を1つの武器として考えて見て下さい。

 さて、コラムのタイトル「プランド・ハップンスタンス理論」とは、スタンフォード大学のジョン・D・クラボルツ教授が提唱した有名な理論で「自分のキャリアの8割は偶然の出来事によって形成される」という理論です。
 
 この様な言い方をすると、「偶然なら頑張っても仕方ない」と捉えてしまいますがそれは大きな間違いです。実は、この理論で大事な事は「偶然を計画し、行動すること」が大事だと考えられています。
 
 努力だけでは確かに叶わないことが多いのが人生ですが、満足いくキャリアで人生を進めている人の共通点は「自分から偶然の出来事を引き寄せるように働きかけて、積極的にキャリアができるようチャンスを創っていた」という事でした。
 
 職場内で様々な経験を積むこともキャリア形成にとても重要です。しかし、職場で蓄積できる「経験値」「偶然のチャンス」には限りがあります。士会活動に限らず、好奇心をもって色んな場面に自分の足で飛び込んでみることがとても大事なのです。

地域貢献・キャリアップに向けた士会活動の具体的活用方法

士会活動は様々な側面から皆さんのキャリア形成に活用できます。

理学療法士として専門知識・技能を高めたい

理学療法士として専門知識・技能を高めたい

職能団体に所属することで、

  • 生涯学習制度を活用する事で認定・専門理学療法士への道が開けます。
  • 会員向けの研修会(全国・都道府県)に参加しスキルアップを目指せます。
  • 学会活動について都道府県、ブロック、全国の分科学会に参加・発表が可能になります。

理学療法士として地域貢献に取り組んでみたい

理学療法士として地域貢献に取り組んでみたい

地域のスポーツ選手、学生、高齢者の支援活動に参加する道が広がります。

【活動例】

  • スポーツ・医科学サポート[部活動・各種大会へのサポートスタッフ参加]
  • 介護予防事業への協力による地域貢献[地域住民の通いの場など]
  • 島根県下でのイベントサポート

理学療法士としてキャリアアップを考えたい

理学療法士としてキャリアアップを考えたい

理学療法士としてのキャリアアップは、士会活動や学術活動での「ご縁」や「ヒント」が役に立ちます。

  • 士会活動を通じた先輩理学療法士との接点によるキャリアアップ、先輩からの情報提供。
  • 士会活動や学会での些細な話題を通じた協働プロジェクトの参加、共同研究の開始。
  • 士会や先輩理学療法士のネットワークを活用した転職、県外、海外への転職など

全国へネットワークを広げたい

全国へネットワークを広げたい

キャリアアップにも通じますが、日本理学療法士協会や都道府県理学療法士会のネットワークを活用して様々な全国的なイベント、活動へも参加可能です。

  • ブロック学会、全国研修会への参加
  • 全国展開されている事業への参加など

あれ?職場に話し相手がいない・・・

あれ?職場に話し相手がいない・・・

いろんなメリットがありますが、職場外で同年代とちょっとした知り合いができたり、困ったときに頼りになる仲間ができたり。

最初の一歩はハードルが高く感じる事もありますが、飛び込んでみるとそれ以上の「ご縁」があったりするものです。

 

先輩からのメッセージ

大森貴志

私は10年間学会部に所属し4年間部長として活動しました。

企画から開催まで運営を学ぶなかで、臨床業務以外に社会経験を積むことができました。また、学術活動を身近に感じ症例発表を通じて臨床の業務改善にも繋がりました。

発表がきっかけとなり雑誌に投稿する機会を得たこともあります。

運営や学会発表で得られる経験は臨床だけでなく事務やマネジメント業務にも役立ちます。

私たちと一緒に活動しながら成長していきましょう。

 


 

福谷早耶香(島根大学医学部附属病院)

島根県理学療法士会では、医科学サポート事業があり、私はそこで1年半前から飛込競技のサポートを行っています。

飛込競技について経験もなければ詳しい資料も乏しい状態であったため、初めの頃は業務後や土日に練習場に通いコーチや選手に教えてもらいながら競技について知っていきました。

現在はトレーナーとして主に医学的側面からみた問題点に対し、コーチ・選手と意見交換をした上でアドバイスを行っています。大会優勝という共通の目標に向けてサポートできることをとてもやりがいに感じています。

 


 

佐々木 晃一 (六日市病院)

吉賀町の市町村コーディネーター(※)として活動しています。

理学療法士は患者様・利用者様への理学療法に加え、地域包括ケアの推進に向けて多職種連携・地域ケア会議・介護予防事業の強化への関わりが求められています。

理学療法士、そして市町村コーディネーターとして吉賀町の医療・介護を支える役割を担いつつ、限られた社会資源を生かしながら暮らし続けられる地域づくりを目指して使命感を持って活動しています。

※ 市町村コーディネーターは島根県理学療法士会が市町村ごとに育成・配置している地域包括ケア推進に向けた担当スタッフです。

 

 

入会に関する問い合わせ先

ご不明な点がございましたら、こちらから島根県理学療法士会事務局にお問い合わせください。